高所作業車の運転には、労働安全衛生法に基づく「技能講習」の修了が必要な場合があります。ただし、受講にあたって年齢や免許、経験が必要なのか、不安に思う方も多いはずです。本記事では、技能講習の受講資格や必要な確認ポイントをやさしく整理し、自分に合った講習を判断するための知識をわかりやすく解説します。
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高所作業車の運転にはどの講習が必要?技能講習・特別教育の違いを整理

高所作業車を操作するには、法律に基づいた講習の修了が必要です。ただし、すべての車両で同じ講習を受けるわけではなく、車両の構造や作業床の高さによって「技能講習」または「特別教育」のいずれかが求められます。このセクションでは、どのような高所作業車にどの講習が必要なのかを整理し、自分が対象となる講習を判断する手がかりを紹介します。
技能講習が必要な高所作業車とは
作業床を高所まで上昇させ、空中での作業を行うことができる車両を「高所作業車」といい、代表的な形式には垂直昇降型・屈折ブーム型・伸縮ブーム型などがあります。これらは動力を用いて作業床を昇降させる機械であり、足場を組むことなく高所作業を可能にする点が特徴です。
これらの車両を安全に運転するには、一定の高さ以上での作業において、「高所作業車運転技能講習」を修了することが法令で義務づけられています。特に、作業床の高さが10メートル以上の車両を扱う場合は、技能講習の修了が必須です。この講習は、労働安全衛生規則第36条第10号に基づいており、各都道府県の労働局長に登録された教習機関が実施します。修了者には「技能講習修了証」が交付され、高所作業車の運転業務に従事するための法的な資格証明となります。
技能講習では、操作技術だけでなく、墜落事故を防ぐための安全管理や点検手順など、現場で必要な知識とスキルを総合的に学べます。
※参照:労働安全衛生規則
作業床の高さで分かれる講習区分
高所作業車に求められる講習は、基本的に作業床の高さが10メートルを境に分かれます。
- 作業床が10メートル以上:技能講習の修了が必須
- 作業床が10メートル未満:原則として「特別教育」の受講で対応可能
ただし、作業床が10メートル未満であっても、伸縮式や屈折式など、操作が複雑な構造の機種では、技能講習が必要になる場合があります。また、作業内容や事業者の安全管理方針によっては、たとえ特別教育の対象であっても、技能講習修了者のみを運転者とするケースもあるため注意が必要です。
講習の種類や適用範囲を判断するには、使用予定の高所作業車の仕様書やメーカーの指示、現場のルールを事前に確認しましょう。講習の選択を誤ると、運転業務に従事できないことがあるため、準備は慎重に行う必要があります。
どの講習が自分に必要か迷ったときも、小林プラントなら安心。使用車両や現場要件に応じて、適切な受講内容をご案内いたします。

高所作業車の技能講習|受講資格に必要な条件とは?

技能講習の受講を検討する際、「自分が資格の条件を満たしているのか」が気になる方も多いのではないでしょうか。年齢や健康状態、運転免許の有無など、不安要素がある場合でも、ほとんどの方が受講可能です。ここでは、高所作業車の技能講習を受けるための基本的な条件と、誤解しやすいポイントを整理してご紹介します。
受講に必要な年齢・健康状態・経験の有無
高所作業車の技能講習を受けるためには、まず18歳以上であることが必要です。これは、労働安全衛生法により定められている最低年齢であり、それ未満では受講も運転業務も行えません。
また、すべての方が受けられるわけではなく、安全に作業を行えることが前提となります。とくに次のような点に問題がある場合、実技講習が難しくなる可能性があります。
- 視力に大きな支障がある(矯正器具の使用も含めて要相談)
- 聴力が著しく低下している
- 判断力や反応速度に明らかな障害がある
健康状態に不安がある方は、事前に講習機関や医師に相談することをおすすめします。
経験については特に制限はなく、高所作業車の操作が初めての方でも受講可能です。技能講習は基礎から丁寧に指導される内容で構成されており、現場経験のない方でも安心して学べます。
※参照:労働安全衛生関係の免許・資格・技能講習・特別教育など
普通免許・実務経験は必要か?よくある誤解を整理
「普通免許を持っていないと受講できないのでは?」という声を耳にすることがありますが、高所作業車の技能講習において自動車運転免許の保有は必須ではありません。
高所作業車の多くは、現場内でのみ使用され、公道を走行することがほとんどないためです。
ただし、一部の教習機関では、普通自動車免許を持っている場合に講習時間が一部短縮されるコースを用意していることがあります。該当する可能性がある方は、以下のような点を申し込み時に確認するとよいでしょう。
- 普通自動車免許の保有による講習時間の短縮対象かどうか
- 他の資格(例:フォークリフト運転技能講習修了など)が適用されるかどうか
また、実務経験がないからといって、**受講できないということは基本的にありません。**技能講習は、未経験者でも無理なく操作を学べるよう設計されているため、安心して受講を検討できます。
高所作業車の講習前に確認しておきたいポイント
受講資格を満たしていても、「どの講習を受ければよいか」や「自分のケースが例外にあたるのではないか」と不安に感じる方は多いものです。高所作業車の種類や現場の要件によって、必要となる講習内容が異なることもあります。ここでは、受講前に確認すべき実務的なポイントをわかりやすく紹介します。
作業床の高さ・使用車両の仕様を確認しよう
まず確認すべきは、使用予定の高所作業車の作業床の高さと構造です。
- 作業床が10メートル以上の場合は、原則として技能講習の修了が必要です
- 10メートル未満であっても、構造が複雑な機種(伸縮式・屈折式など)では技能講習が求められる場合があります
さらに、現場や企業によっては独自の安全管理基準を設けており、たとえ特別教育で対応可能な機種であっても、技能講習修了者のみ運転を認めるケースもあります。
講習選定を間違えないためには、次の3点を確認しておきましょう:
- 使用予定の車両の仕様書や型式情報
- メーカーや販売店の使用指示(安全基準や取扱区分)
- 現場の作業責任者や事業者側の方針
事前の確認を怠ると、受講後に講習の取り直しが必要になることもあります。
講習の種類や受講資格に迷った場合の対処法
どの講習を選ぶべきか迷ったときは、**自己判断せず、講習機関に直接相談することが最も確実です。**多くの教習所では、申込前の電話相談やフォーム入力時のヒアリングを通じて、最適なコースを案内してくれます。
以下のようなケースに該当する場合は、事前確認を強くおすすめします:
- 使用予定の車両が特殊な構造や新しい型式である
- 現場から「技能講習修了証が必要」と言われたが、機種が10m未満である
- 過去に他の技能講習を受講した経験がある(受講時間の短縮が適用される場合あり)
講習選定を誤ると、再受講や再申込みで時間・費用が無駄になる恐れもあります。不安を感じたら、早めに講習機関へ相談しましょう。
まとめ
高所作業車の技能講習は、18歳以上であれば原則として多くの方が受講可能です。自動車免許や実務経験がなくても、初心者向けのカリキュラムが整っており、初めての方でも安心して学べます。大切なのは、自分が扱う車両や現場の条件に合った講習を選ぶことです。講習内容や修了証の要件までしっかり確認し、安全で確実な現場デビューを目指しましょう。
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